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まずはタラカンまでの切符の手配に、メルデカトラベルへ行こう。親切な女主人に「ここに行きたい」と住所を見せたら「ホテルのクルマを使いなさい」と運転手を手配してくれた。ドライバーにチップ1RM(36円)を渡すだけですむ。安いがサービスの良いホテルである。
その旅行代理店「メルデカ旅行社」は海の近くの通りにあった。この通りにも赤い街路樹の花が咲いている。担当のジャマーンは浅黒く痩身長躯。髭もターバンもないがどこか謎めいた男。エリート官僚のようでもありアラビアンナイトの悪大臣役も似合いそうな不思議な風貌だ。ウジュンパンダンに行きたいと告げると「タラカンで一泊、バリクパパンはトランジット」と勝手に決める。
「ちょっと待て。タラカンで乗り継いでバリクパパンに泊まることもできるのか。」
「それはできない」。
こういうときのマレー人の自信というのがどうも当てにならない。
とは言うものの旅行代理店のプロが「できない」というのでは他に手もない。まあそれでいいだろう。
航空会社はボラック航空。料金はインドネシアのビザ取得代行20RMを加えて563RM(20,100円)だ。インドネシア領事館に自分で行って半日かかるのを覚悟していたので(それもよい経験とは思うが)代行してくれるなら20RMは惜しくない。ここはまったくカードが使えないので香港銀行まで行って両替する。1万円→246RM(1RM=40.65円/ちょっと損なレート)。手持ちの現金が5万円になった。やや心細い。
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