Solo
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時計が止った縁で古寺を見に行くこととなり、
三菱のバンの助手席に座って出かける。

朝食のノックで起こされる。ドアを開けてみると部屋の前にあるテラスのテーブルに2人前のお茶とトースト、ゆで卵が置いてあった。ウジュンパンダンのホテルもこういうことをイメージしていたのか。あそこでは通路に置きっぱなしという感じだったが。


気がついたら持ち歩いている目覚まし時計が止っていた。電池が弛んでいたらしい。おーこわ。出発の日でなくてよかった。

テラスの長椅子で フロントに行って時計を合わせる。8時20分だ。8時30分に朝食と頼んでいたのだが、8時頃持ってきたらしい。

とくにやることもないのでそこにある長椅子に座ってインドネシア語の新聞を眺めていたら、フロントの女性が「SUKUH TEMPLEに行ってみないか」と言い出した。クルマで送り迎えして60,000rp(852円)だという。なんでも山の上にある古い寺らしい。

ふーん、あんまり観光らしいこともしていないし今日は予定もない。じゃあ行ってみるか。


クルマはすぐにやってきた。メニューにはLimousineと書いてあったが三菱のバンだ。「コルト」のシールがくしゃくしゃになっているのを、なんとか延ばして大切そうに貼ってある。

SUKUH TEMPLEまでは35キロ。約1時間のドライブだ。途中で K--- というきれいな町を抜ける。(チャーターになると途端にこれだ。自分で苦労して行かないと地名は覚えない。)

「ASIAホテルはNETで55,000rp(781円)」という広告を何度も見る。ソロの駅前にある新しいホテルらしいのだがDANAよりもっと安い。

「ソロのホテルは価格競争だ」と運転手のWASHILANは言う。このバンは乗客を乗せるために改良が加えられていて、助手席に座っている私は後部座席用のエアコン吹出口に頭をぶつけそうなのだが、WASHILANは小柄なのでそのことに気がつかない。



c 1998 Keiichiro Fujiura


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