Solo
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ディスコ「涅槃」を訪ねるが本日は休業。
夜の街頭でギターを借りてブルースを唄う。

夜になって雨があがった。

DANAホテルのフロントに「おすすめのレストラン」を聞いたらWINACAFEというのを推薦されたが、どうも観光客向きの店という感じがしたのでディスコ「涅槃(ニルヴァーナ)」のある市場のほうへ行く。昼間行った感じではあのあたりは下町の盛り場で、ごみごみしていて面白そうだ。


大方場所はわかっているのでバスで行く。この町のバスの車掌も働き者だ。大声で行き先を叫んだり、道に降りて客引きをしたり、客の大きな荷物は運びいれたり。あまりにも熱心なので「きっと歩合なんだな」と思う。ひとつのバスに二人車掌が乗っていたりもする。

そういえばソロには二階建てのバスも走っている。観光客用なのだろうか、なんだかこの田舎町に似合わないロンドン風のバスだ。

市場近くの大衆食堂のような店で、おかずを3つ選んで飯を食べる。紅茶も飲んで4,200rp(60円)。こういう食事がいちばんだ。


ニルヴァーナに行こうとするが入り口がわからない。Pasar Gadeマーケットの上にあるようなのだが、階段を上がるとドアが閉まっている。まだ時間が早いのか。

隣の撞球屋に入る。主人らしき人に「やるか?」と言われて2ゲームほど教えてもらう。1000rp(14円)。すごく上手い。やっぱり毎日やってる人にはかなわない。負けたけれども、一緒にゲームをやるとなんとなくうちとける。

「隣はディスコだが、今日は休みだ。明日また来い。
俺の名はジョニーだ。」

褐色の肌のジョニーと握手して外に出ると、市場前の商店はもうみんな閉まっていて道も暗い。まだ9時頃なのだが夜が早い町だ。

人少ない街頭でギターを持って唄っている若者数人がいたので「ちょっと貸してくれ」といってBefore You Accuse Meを唄う。かなり受ける。

夜の街角で唄うブルースは気持ちいい。「もう一曲」と言われるが歌詞を思い出せない。ソラで唄える曲をもう少し仕込んでくればよかった。


帰り道、市場からホテルまで5,000rpという輪タクを2,000rpに値切って乗る。部屋に帰ってビンタンラーク(大瓶はラークという)を頼んで9,000rp。これがいかんちゅうのに。

酒さえ飲まなければインドネシアはとても安く過ごせるのである。

ホテル「ニルヴァーナ」というのも別にあった。案外普通の言葉なのかもしれない。



c 1998 Keiichiro Fujiura


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