ヲサム旅日記
6日目
その1
サラタビ第9章:第6日目 その1。ブータン、ティンプー
首都の祭りに行き、
現地の人たちの間に座って踊りを見る。
今朝はちょっと早めの朝食。首都ティンプーのツッチェ(祭り)を良い席で見るためである。まぁ、首都であるということから、やはりかなりの規模なのだろうと思う。
trashi-chho dzong
今日の朝も曇。ちょっと寒い。他の街と比べて高度が高いからだろうか?8:30にカルマ、ミンジュが迎えに来る。昨晩いただいたリンゴを片手に首都ティンブーのツッチェに向かう。
場所はタシチョ・ゾン(trashi-chho dzong「祝福された宗教の砦」という意味。)。このゾンはブータン国王のオフィスでもあり、ブータン仏教の総本山でもある。造りとしては釘を一本も使用せず、ミゾとホゾだけで木組みを行うブータンの伝統的な建築法で建てられている。非常に大きく、荘厳な雰囲気をかもし出していた。
どうもこのゾン、通常、観光は難しいらしいが、本日はツッチェなので可能であるらしい。入り口では場所柄、きっちりしたボディチェックが行われる。
また、首都であるせいか、皆が着ているゴやキラは何となく、明るく、派手なものが多い印象がした。ワンデュ・ホドンのツッチェや街中で見た、現地の人々のゴやキラはどちらかというとシックで落ち着いていたような気がする。
ボディチェックを終え、階段を昇り、広間に出る。いや、かなり広い。しかもかなりの人。
さすが首都。しかも、総本山だけあってここには僧侶が多い。全てが大きい印象がした。。
警備の警察官も多く、見物客を常に整理していた。立見をしている人を座らせたり、見学ブースでの見学者の整理。
しかし、ワタクシの横で立見していた地元の人を彼らはきちんと注意し、座らせようとするが、ワタクシには何も声をかけない。観光客には何も口を出さないのであろうか・・・。何か特別扱いされているようであった。そう考えて辺りを見ると、西洋人が所々立っており、写真をバカスカ撮っている。注意されているブータン人とその横で何も言われず見物している外国人。少し違和感を感じた
カルマと奥に入っていき、見学ブースに入ると、そばにいた家族連れが、我々を自分達の敷物に招き入れてくれた。おやじさんとおかあさん、娘と孫といったところか。
遠慮なく、ご一緒させてもらう。しばらくしていると、コバヤシ夫妻がやってきた。せっかくなのでご一緒した。コバヤシ夫妻はゴとキラを身にまとっている。イイ感じ。聞くところによると、今日のツッチェのために街で購入し、朝、ガイドのドルジに着せてもらったとの事(。すっかり現地の人達に馴染んでいた(?)。
Who's Mrs. Kobayashi ?
そのうち、ご一緒させてもらった家族のおかあさんが我々に乾燥チーズをくれた。白い塊で、名の通り乾燥させたチーズなのだが、カチカチの固さ。味はしない。チーズというから濃厚なものを想像していたが・・・。
とはいえ、いただいたものを捨てる事もできず、我慢して口の中で転がしていた。これがまた、全然小さくならない。あまりにも固いので噛み切る事もできず。最終的にはゾンを出た時に捨てさせていただいた。
後で聞いたら他の方々は早々に捨てたそうである。このような乾燥チーズをブータンの人々は日常的に食しているのだから食文化の違いを痛感せざろうえない。はっきり言わせてもらおう。マズイ。
その乾燥チーズのお返しに持参したリンゴをあげた。たまたま持ってきたリンゴだが思わぬところで役に立った。すると、今度はニコニコしながら桃を分けてくれた。人なつっこくやさしい人達である。ホッとする。ブータン人の特性だろう。
そんなコミニュケーションの一方、本題のツッチェになると・・・・やはりのんびり進んでいる。前のワンデュのツッチェでもあったように構成は歌、踊り、歌、踊り・・・と続く。勿論、例の道化師アツェラも沢山いる。どこのツッチェもだいたい同じなのであろう、規模が違うくらいで。
途中、言葉は勿論わからないが、明らかにワンデュ・ホダンで見たツッチェの中にもあった踊りが公演されていた。あの、王様のいない間に、王妃が国をのっとったというヤツ。そういえば、見物客の移動も頻繁になっている。
あれ、まだ午前中なのに帰る人達もいるじゃないの。こんなものなのか、首都のツッチェって・・・・。
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