ふじうら旅日記
1日目
その1
さあ、出発。
ブルース初心者ふたりには機内で、マンガで予習してもらう。
1日目 10月04日 土曜日
午前9時40分頃、ダイスケ君が家に来た。一緒に新宿駅へ行く。ダイスケ君は海外旅行が初めてなのとクラブ通いで朝に弱いので、念のため家での待ち合わせにしたのである。
成田エキスプレスに乗ると、すかさずビール。これから先タバコを喫えないダイスケ君のためにあえて「喫煙車」にしたのだが、さすがにすごい煙。タバコを喫わない私としてはつらい状態だが、とりあえず眠気に紛らわせてウトウトしながら空港に着く。
ヲサム君とはUAのカウンターの前で待ち合わせ。なんだかまったく緊張感がない。ヲサム君もアメリカ初めてなんだからもう少し緊張すれば?「してますよ」そうかなー。
UAの係員は「もちろんエコノミーには新聞はありませんので」と言ったが、ちゃんとあった。ないと思ってひそかに用意していた酒もあったので拍子抜け。こないだ乗ったUAは短距離だったから酒が出なかったのだろうか。
中席5人掛けのさらに内側3席という、かなりつらい席。食事は2回出たがダイスケ君は2回とも食べずに爆睡していた。すごい。私はいまだに寝ていても食事のときだけはきっちり起きるぞ。あの若さで食事より睡眠をとるとは。
ブルースの知識がほとんどない二人には、漫画「
ジジメタルジャケット the DELTA
」でブルースを予習してもらう。「なんか読みにくいですね」そうかもね。マニアックなマンガだから。
といいながらも、長いフライトは退屈なのでなんとなく読んでいる。しめしめ。こうなると思ってわざわざ持ってきたのであった。
シカゴ空港は思ったより暖かい。
MLBプレーオフ気分が随所に感じられる。
シカゴ空港は思ったより暖かだった。ターミナル2に移動し、CTAという電車に乗る。3日間有効のビジターパスを買おうと思ったが、買い方がよくわからないので「まーいーか」と普通のチケット(トランジットカード)を買うことにする。これが大間違いでおつりが出ない。料金1.5ドルちょうどを入れないといけないのだが、着いたばかりで小銭がない。しかたなくそれぞれ2ドルを入れてカードを買うことになった。
後になってわかるのだが、このカードは再チャージができるので、カードの残り50セントに次回1ドルを入れればよいのであった。また、同じような自動販売機でトランジットカード用とビジターパス用が並んでいたのらしい。その資料は持っていたのだけど、ちゃんと予習をしていなかったんで、そのときはわからなかった。
空港からダウンタウンに向かう線は「ブルーライン」といって、郊外では地上を走る。窓から見える雲がきれいで「泰西名画」のようである。次の駅で、カブスの帽子を被りカブスのスタジャンで身を固めた四人組が乗り込んで来た。今日はシカゴカブスとアトランタブレーブスがリーグの優勝者を決めるプレーオフがある日だ。
この四人もしっかりスタジャンを着ているが、他の乗客も厚着の人が多い。大体の人が皮の上着を着ているし、長いコートを着ている人もいる。いまのところ暖かなんだがなあ。
GRAND駅で降りて、そこからタクシーに乗る。チップ込み7ドル。近くの駅まで行けば歩けるのだが、荷物もあるし「歩いてホテルに入るのはかっこわるい」という見栄もある。
「House of Blues」ホテルの内装は、妙に有機的というか、インディアン意匠のようなアースアートで、ホテルにありがちな冷たさもないが、そのかわりに「効率の良さ」は感じられない。
「エクストラベッドを頼んでおいたはず」と言ってチェックインしたのだが、部屋に入ってみるとベッド二つしかない。「ちゃんと伝わってるのかな?」とちょっと不安になる。久しぶりの英語なので、話す/聞くともに能力が落ちている。
とはいえ散歩に出かけるときに「外出中に用意しておいてくれ」と言って、帰ったらエクストラベッドが壁に立ててあった。
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