FGODのテーマのひとつに「日本の曲でもブルースを感じるものは唄う」というのがあります。
というと大仰なようですが、実際のところ英語の歌詞だけでずっと続けているとなんとなくステージがしんどくなるような気がするのです。これはフジウラだけの感覚なのでしょうか。ブルースって結局は歌詞ですからねえ。歌詞がわからないといくらサウンドが好きでも、お客さんが次第に飽きてくるように感じるのです。
そのタイミングを見計らって「ここらでひとつ」って感じで日本の曲を入れると、大きな拍手が来るときもありますし、すべってしまって反応がないときもあります。でも大きな拍手が来るときはホントにみんなうれしそうになって大乗りになるので、あれを体験しちゃうと「やっぱ日本の曲は入れないとね」という気になります。
伊勢佐木町は私たちが練習しているMOJOスタジオのある場所で、いわば「地元の歌」。ぜひやりたいと思っていましたが、この曲には偏見のある人が多いようです。やはりあの「 う〜 う〜」の印象が強いのでしょう。
しかし、偏見抜きに聴くとこの曲はけっこうブルースです。FGODはBbmでやっていますが、トニックマイナーからIm7-bVII7-bVI7-V7と下がっていくところとか、ブレイクとか、ブルース曲として見たときにも「カッコいい曲だなぁ」と思うわけです。
演歌の歌詞はセックスに関するメタファーだと読むのが基本だそうですが、この曲の歌詞も「街の並木に 潮風が吹いて 花が散る」という実に基本通りの隠喩で書かれています。後半なんのことを言ってるのかよくわからないところもありますけども、どうやら「海から来た男とは別れたが その涙がもとで新しい恋の灯がともった」ということのようです。
伊勢佐木町ブルースといえば「どぅどぅっび どぅどぅび どぅび どぅ」のところをどうやるか、です。これについてはぜひFGODのライブでお確かめください。
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