FGODは2001年7月6日に銀座TACTで初東京ライブを行ないました。一年後の今年も7月5日に同じ場所でライブをやります。
銀座のステージ用の選曲をするとき「挨拶歌としてこれやろうかなあ。でもみんな演るんだろうなあ」とちょっと悩む曲が銀座カンカン娘です。
というのは以前シカゴのブルース新聞を読んでいたら「どのバンドもSweet Home Chicagoを演るが、もう止めようではないか」という記事が載っていたので、なるほど「よくある手というのは飽きられているかもしれないのだな」と気にもなるのです。
ところで服部良一の三大ヒットといえば「蘇州夜曲」「東京ブギウギ」そしてこの「銀座カンカン娘」でしょう。もうひとつ入れるなら私は「胸の振子」を選びます。
東京ブギウギと銀座カンカン娘は似た曲ですが、わずかに東京ブギウギのほうが古臭い感じがします。たぶんカンカン娘の出だしのほうが軽いのでそういう印象を免れているのではないでしょうか。
カバーも多く、印象的だったものはダディ竹千代と東京おとぼけCats、木村充揮(憂歌団)、たしかサディスティックミカバンドもカバーしていたはずですが現在カタログに見当たりません。売れたカバーは井上陽水、なぎら健一のカントリースタイルのカバーもなかなかのものでした。
よく知られているように、昭和24年8月の映画「
銀座カンカン娘」(新東宝製作/東宝配給)の主題歌です。この映画の出演は高峰秀子、灰田勝彦、笠置シヅ子、岸井明、古今亭志ん生、木原久美子。なかなかそそる配役ですね。笠置シヅ子がいるのに高峰秀子が歌ったというのも面白いところです。
カンカンとは何か?というのは当時からずいぶん話題になった様子。いまよりも用語に厳密な時代だったのでしょう。すぐ連想されるのはフレンチカンカンですが、結局は「作詞家の造語」ということで曖昧なままになったようです。
昭和24年当時の風俗から考えると、この歌に見え隠れする「家がなくて/派手な服を来て/虎や狼に囲まれて/後ろ指指される」女性像は街娼いわゆるパンパンではないかと感じる部分も多いのですが、そう言い切ってしまう根拠はありません。カンカン娘のままにしておくのがよいと私も思います。
さてFGODとしてはこの歌をいつ取り上げるか?いつか銀座ライブで歌うこともあるのでしょう。
2002年7月5日の銀座TACTで初めて歌いました。
|