「ヨーロッパ」はあまりブルースバンドはやりませんが、美しいメロディを持つ曲です。ガトーバルビエリもサックスで演奏しました。私の記憶では日本題は「哀愁の〜」となっていたような気がするので
そう書きましたが、いかにも大時代な邦題ですね。
この曲はギターの姫野君が持ってきたもので、ステージでは「姫ちゃんコーナー」の一曲です。もっともサンタナはSantana Blues Bandというのをやっていたくらいで、
彼のギターにはブルースフィールがあります。とくにマイナーブルースを唄わせるのはうまいものです。
この曲は1976の「Amigos」が初出だと思います。そのアルバムでは「Europe(Earth's Cry Heaven's Smile)」(ヨーロッパ/地は泣き 天は笑う)という大仰なタイトルがついていますから、
いわゆる「欧州」とは違うイメージがあるようです。
作曲者に名前を連ねているTom Costerが、このアルバムでピアノを弾いています。彼の名前が先になっているところを見ると、原曲は彼でそこにサンタナが足していったのかもしれません。
けっこう凝った曲のように聞こえますが、コード進行は単純で、
Fm7onBb |
Bb7 |
Eb7 |
Ab7 |
G7sus4 |
G7 |
C7 |
C7 |
この8小節を繰り返すだけです。
簡単なコードでたくさんのメロディが歌えるというのは、サンタナがメロディメーカーとして優れているということですね。
かっこいいのは曲頭のFm7 on Bb、突然トニックの位置で鳴るこの分数コードが、この曲全体をエキゾチックにしています。
ギター一本の曲のようですが、けっこうベースもうねうね動きます。
FGODのステージではこの曲はBlack Magic Womanとセットにして、メドレーで演奏します。
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