東京ブギウギが発表されたのは1948年。日本にはまだ進駐軍がいました。服部良一が笠置シヅ子のために書いた最初のブギです。
「異常に売れた」と言っていいでしょう。一種の社会現象ともいえるヒットとなりました。この曲のパロディは新聞の見出しなどにも頻繁に使われ、「占領下にあることを日本がどう消化していくか」という見本になった感もあります。
朝鮮戦争は50年で、その頃には「買物ブギ」がヒット。笠置シヅ子の灰汁の強いキャラクターには「わてホンマによいわんわ」の買物ブギのほうが合っているようです。
美空ひばりが天才少女としてデビューした直後「東京ブギウギは唄わないで」と大物先輩だった笠置シヅ子が釘を刺した(圧力をかけた)逸話が残っています。「自分よりも上手い」と怖れたのでしょうか。後にひばりが「お祭りマンボ」を歌ったのはその代償かもしれません。
東京音頭がヤクルトの応援歌になってしまったように、この曲もこれからはFC東京のサポーターズソングとしてのほうがよく知られていく可能性があります。
案外にロックアーチストのカバーが多い唄です。もともとブルース進行に似たバウンスナンバーだからアレンジしやすいのでしょう。若手で(といってももうインディーズではベテランの域ですが)私の好きなTHE HUNDREDSも「東京ヴギウギ」というタイトルでやっています。変わったところでは山崎ハコ、少年隊。タイムファイブがアカペラで歌った録音は、この曲に限らずCD全体が傑作です。
FGODではまだ演ったことがありません。何度か「アンコールでやろうかな」とプランしてはみたのですが。ハマりそうな機会があったらステージに出してみようと思っています。
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