しかしアジアの片隅に日本の銀行はないではないか。どうやって受け取るのだ。と疑問をお持ちの方もいるかもしれない。それはクレジットカードでなんとかやりくりするつもりであった。大都市ならクレジットカードのオフィスがあるだろう。そこでキャッシングする予定だ。怖いのは残金不足。もし現地でカードが使えなくなったら、それこそ死活問題である。 そこで家族には三ヶ月分の生活費を前渡しすることにした。これで旅行中の口座残高は手つかずになる。その代わりに手元の現金はほとんどなくなった。この10万だって借りたものである。 「なに、金がなくなったらその時点でクレジットカードで切符を買って日本に帰ってくればいい」。この旅ははじめから金の心配をしながら始まったのである。 この旅の間、3度給料が出た。アジアの片田舎を歩きながら「ああ今日は給料日だ」と考えるのは妙なものだ。 |
表紙へ |
マップへ |
前へ |
次へ |